学院長元気の出るブログ

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ジョージ学院長 元気の出るブログ

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デイリーブレッド Part 3

2019.02.17日

念願であった内村門下生としての生活をスタートさせたものの、職を得ないことには暮らしがままならず、勉学に励むこともできない。そこで斉(ひとし)は生活の糧を得るためにアルバイトを始めた。ところが牛乳配達や、新聞配達など様々な職に就いてみるものの、どれも長続きしなかった。
なかなか働き口の定まらない斉だったが、ようやく腰を落ち着ける先が決まった。同じ内村門下生の相馬愛蔵夫妻が経営する、パン屋・新宿中村屋だ。


この店の主人である相馬愛蔵、黒光(こつこう)夫妻が、東京帝国大学前のパン屋を手に入れ経営を始めたのは1901年(明治34年)の暮れのことだった。愛蔵は東京専門学校(現・早稲田大学)出身であり、妻の黒光も、フェリス和英女学校を経て明治女学校に学んだインテリである。二人が経験のない商売の道に入ったのは、人に使われることを好まず、独立自尊の精神を守りたい考えからであった。熱心なクリスチャンだった二人は、内村鑑三の教えに従い、一切かけ引きなしの商法をモットーに店を経営した。周囲の玄人商人たちは、「あの書生パン屋がいつまで続くだろうか」と冷笑したが、世間の嘲笑をはねのけ中村屋は着実に業績を上げた。


斉はこの創業間もないパン屋に住み込みで働くようになり、彼らの正直商法を肌で感じ、ともに実行していった。新宿中村屋での経験が、後の進々堂の起業に生かされたことは間違いない。
中村屋でのアルバイトを機に生活の安定を図った斉は、関心のあった語学を学ぶため、外国語学校への入学を目指した。しかし中村屋の雑居生活では勉強も捗らない。
そこで、中村屋で出会った、同じく内村鑑三の門弟となっていた鹿田久次郎に相談を持ちかけたところ、彼もまた同じ悩みを抱えていることが判明し、二人は通勤圏内で借家を探し、静かな共同生活を開始した。落ち着いた時間を得た斉は、無事外国語学校に入学を果たし、それまで独習で進めてきた英語を本格的に学び始めた。


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若かりし頃の斉。働きながら学問と芸術に傾倒する


内村の門下生の中でも、学校に通う傍ら時間を縫って中村屋で働く斉はひときわ異彩を放つ存在であったようである。
後に内村は斉を、「余が君を教えしよりも、君が余に教えしこと多し。余は君の学問上の先生ならん。されども君は余の実行上の先生なり。君はパンを売りミルクを売りしも、君の面に常に歓喜満ちたり。心地よかりしは毎朝重荷を担い来りし君の顔を見ることなりし。主イエスを信じて、如何なる卑しき労働に従事するものなりとも、真心のゼントルマンたることを得るなり。君、主に謝せよ。君の歓喜はこれ彼が君に与え給いしものなればなり」と評している。


神様は、ご自身の栄光のご計画を成就させるために、じつに大勢の人々をお用いになります。
かつてシェイクスピアは『お気に召すまま』の第2幕第7場で「この世は舞台、人はみな役者だ」と書きました。
私もよくこのように考えます。とてもうまい比喩だと思います。
彼は言っていませんでしたが、さらに私は原作者は神様だと思っています。
神様が最高に素晴らしいストーリーを予め考え、そして登場人物を舞台の上に置いて演技させておられる。
しかし、かと言って、役者は決して原作者(脚本家)や監督の言いなりになってロボットのように動いているのではなく、自分の意志で動いている。
そして、登場人物一人ひとりはみんな主役です。
はた目には脇役のように見えても、自分自身は主役です。


続木 斉が明治16年という「時」に、愛媛県の宇摩郡野田村という「所」で、先見の明があり時代の流れにも敏感な父・続木寅馬(とらま)の下に生まれ、幼い時からグラッドストンやプルタークを読み聞かせられるという環境の下で育てられたこと。
その結果、斉は学問が好きになり、英語が得意になって西洋文学や文化に触れ、海外に対する憧れを抱いていた時、内村鑑三の英文著作 How I Became A Christian(『余は如何にして基督信徒となりし乎』)に出合い、それに感銘を受けて内村鑑三の弟子となります。


そこで、同じ内村門下生の相馬愛蔵夫妻が経営する、パン屋・新宿中村屋で働くようになり、内村鑑三の教えに従って一切かけ引きなしの商法をモットーに店を経営している彼らの姿から学び、それがやがて斉をしてクリスチャン精神でパン屋を始めさせるに至ります。
そんなことになるとは、だれひとり想像だにしなかったことでしょうが、神様は着々とご自身のご計画を進めておられます。
一つひとつは目に見えない糸のようなものでつながっていますが、後にならないとそれはだれにもわかりません。


「神は、神を愛する者たち、すなわち、ご計画に従って召された者たちと共に働いて、万事を益となるようにして下さることを、わたしたちは知っている」(ローマ8:25)


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