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責任は日本の英語教育に

2017.02.24日

◆文法 小5のつまずき防ぐ 
 「She likes apple.」
 昨年夏、埼玉県宮代町立笠原小学校の5年生の教室。子供たちは、プリントに書かれた基本的な英語表現が読めず、戸惑っていた。
 笠原小は文部科学省が指定した英語教育強化地域拠点校。児童は1年生から英語の授業を受け、「聞く・話す・読む・書く」の4技能のうち、「聞く」「話す」活動には慣れている。
 それでも、5年生で英文を「読む」活動に入るのはハードルが高かった。
 「いきなり読み書きに入ると英語嫌いを作りかねない。徐々に慣らしていくことの大切さを感じた」と、授業をした武藤伸幸教諭(32)は話す。
 2020年度実施の次期学習指導要領では、歌やゲームで英語に親しむ「外国語活動」を小学3、4年生に引き下げ、5、6年生は教科として、読み書きや過去形などの文法も扱う。
(中略)
 ベネッセ教育総合研究所の14年の調査では、高校1〜3年生に英語が苦手になった時期を聞いたところ、「中学入学前」が5.1〜7.5%だったのに対し、「読み書き」が本格化する「中1前半」は14.7〜15.8%と急増していた。小学英語の教科化で単語の暗記や文法を押しつける形になれば、「苦手になる時期が早まるだけ」といった懸念も学校現場に広がる。
(後略)

(2月16日付 読売新聞38面 [変わる授業風景](中)「読み書き」少しずつ より一部抜粋)


上の記事を読んでびっくりしました。
冒頭の「She likes apple.」です。
皆さん、お気づきとは思いますが、これは中1で学ぶ英語の基本中の基本です。
まずappleという可算名詞(ひとつ、ふたつと数えられる名詞)の場合、単数なら前にanかtheをつけ、複数ならば末尾にsをつけなければなりません。ここでは、「好き」と言っていて、りんご<類>のことを指しているので、複数形にしてapplesと言わなければなりません。
英語活動をするとき、最初にこれを学びます。


授業をした小学校の教諭が間違っていたのか、あるいはこの記事を書いた新聞記者が間違っているかのどちらかです。
もし前者であるなら、記者は当然のことながら教諭にそのことを指摘し、記事にするときには正しくShe likes apples.と訂正していたことでしょう。
すると可能性はひとつ。記者が記事にするときShe likes apple.と誤った英語を書いた、ということになります。
読売新聞の記者なら当然大学は卒業しているでしょうし、こんな基本的なことは知っていなければなりません。
また、記者が書いた原稿は少なくとも何人かの新聞社の人がチェックしているはずで、そこでも見逃されたということです。
お笑いならいざ知らず、これは今ちまたで大流行しているピコ太郎のPPAP、"I have a apple."(正しくはan apple)と同じレベルの間違いです。


このことが気になっていたところ、後でデジタル版「 読売プレミアム」で次のような訂正文が載っていました。当日の夕刊、もしくは翌日の朝刊にも載っていたかもしれません。
[訂正 おわび]
 16日【社会】連載「変わる授業風景」の記事で、「She likes apple.」とあるのは、正しくは「She likes apples.」でした。取材時の確認が不十分でした。


このおわびの文章も不可解です。それは、「取材時の確認が不十分でした」の部分で、これだと教えていた教諭の過ちだったような印象を与えます。しかし、それならば上にも書いたように、記者が教諭にその旨を伝え、記事にするときに訂正しておけば済むことです。
記者および新聞社の関係者が自らの落ち度を認めていないという可能性が大です。


決して人の過ちを指摘して非難したり、自分の知識をひけらかそうとしているわけではありません。なぜなら、こんなことだれでも知っているようなことで、そもそもここで書くこと自体つまらないことです。
しかし、敢えてこうして記事にしているのは、日本の英語教育の不毛、脆弱を露呈しているように思うからです。


よく日本人が「私は英語は読み書きはできるが、会話は苦手」と言いますが、これは美しい誤解にすぎません。大学生や大卒、院卒で一流企業や外資系企業に勤めている人、英語教師などですら、その読み書きの力はまことにお粗末な人が多いのです(「読み書きはできるが、英会話は...」)。


責任は日本の英語教育にあります。


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