学院長元気の出るブログ

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「ドレミの歌」考

2016.09.03日

アカデミー学院の「マイティキッズ英語クラス」では、夏休みにあの有名な「ドレミの歌」の英語版を生徒各自が家庭学習で練習しました。
昨日から再開した9月の通常授業では、各クラスでこの歌をみんなで練習して、歌っている様子を録画し、生徒とご父母の方たちのために、他のイベントと併せたDVDを作る予定です。


この歌、なかなか奥が深く、考え出せば切りがないほどですが、今日はそのさわりだけご紹介します。
でも、その前にまずは The Sound of Music から英語の "Do Re Mi" オリジナル版を、そのあとで日本語の「ドレミの歌」の動画を字幕付きでアップします。
歌詞についての解説は動画の下に書きます。




英語版、日本語版ともあまりにも有名で、日米英国民のみんながそらで歌えるほどなのですが、これがなかなか意味が深い。
まず、英語から行きます。
歌詞は上の動画で字幕が出ましたが、念のため下に日本語訳を付けて載せます。(全部載せると長くなるので中心の部分だけ)


Doe, a deer, a female deer
(Doe"ドゥ"は鹿、めすの鹿)
Ray, a drop of golden sun
(Ray"レィ"は金色の太陽のしずく)
Me, a name I call myself
(Me"ミー"は私が自分のことを呼ぶときの名前)
Far, a long, long way to run
(Far"ファー"は、走っていく長い、長い道)
Sew, a needle pulling thread
(Sew"ソゥ"は針と糸で縫うこと)
La, a note to follow Sew
(La"ラ"は、"So"のあとにくる音)
Tea, a drink with jam and bread
(Tea"ティー"は、ジャムをつけたパンと一緒に飲む飲み物)
That will bring us back to Do
(ここでまたドに戻るのよ)
(訳:舟田 譲二)


まず、英語ではドレミをイタリア語から取って発音しますが、上の歌と若干異なり、
Do, Re, Mi, Fa, Sol, Ra, Si
となります。
なぜDo(ド)をDoe(ドゥ)、Re(レ)をRay(レィ)と発音しているかと言うと、英語では(ド)とか(レ)という音は発音しにくく、自然と(ドゥ)(レィ)のようになるからです。
(ちょうど、日本人の名前の「伊藤」を英語で Ito と綴り、英語風に発音すると自然と「イトウ」となるのと同じです。Kobanは「小判」ではなく、コゥバン「交番」と発音されます)


ただ、Sol(ソゥる)がSew(ソゥ)、Ra(ラ)がLa(ら)、Si(スィ)がTea(ティー)のように発音されているのか私にはよくわかりません。(上のカタカナ表記はrの音、ひらがな表記は l 音を表します)
というのは、歌の途中のSo, Do, La, Fa, Mi, Do, Reのところでは、ソゥ、ドゥ、ラー、ファ、ミー、ドゥ、レィと歌っているかと思えば、ドー、レーと言ったりしていて、結構いいかげんなのです。

次に歌詞ですが、Doをドゥと発音するので、音をかけてdoeという雌鹿という言葉に、同様にReをray(光)に、Miをme(私)、Faをfar(遠い)、Soをsew(縫う)に、Tiをtea(紅茶)にかけているところは、すごいです。
ところが、Laで始まる言葉が思いつかなかったので、Laは「Soのあとにくる音」というのが、私としてはちょっといただけません。
世界中の食文化が日常化した今だったら、Lasagnia (ラザニア)と言っても良かったかもしれません。
たとえば、
La, an Italian dish, Lasagnia
のように。


その点、日本語の歌詞の「ドはドーナツのド、レはレモンのレ、ミはみんなのミ、ファはファイトのファ、ラはラッパのラ」は本当に見事です。
歌手、ペギー葉山のこの訳は名訳中の名訳と言われています。
これは、日本語の特徴が「あいうえお」といった単純な音節であることによります。
ひとつだけ注文をつけるとすれば、「ソはあおいそら」のところです。
「アはあおいそら」だとわかるのですが。ほかが全部、音符の音で始まっている言葉なのでちょっと残念です。


そこで、私なりにソの音で始まり、同じ韻を踏む3〜4文字の言葉を探してみました。
たとえば「ソング」とか「ソファ」とか、「ソナタ」「ソムリエ」等々。
この場合、問題なのは音階で、「ソはあおいそら」は<ソドレミファソラ>と次第に上がっているのですが、ここに「ソング」や「ソファ」を入れると、訛ってしまって変になるのです。
唯一、「ソはそよかぜのソ」だったらイメージ的にも合いますし、ソの音で始まるので「あおいそら」のような違和感はありません。
ペギー葉山さんが、作詞していらっしゃるところに居合わせていたなら、「ソはそよかぜのソ」をぜひ勧めてあげたかったです。


英語という言語が、短い単語はひとつの音節で、ひとつの音符にのせることができるのに対し、日本語の場合はひとつの音符にひとつの音しかのせられないため、歌詞の文句が自然と短くなり、英語のようにたくさんのメッセージを伝えることができないのが、私としてはいつも残念に思う点です。


ということで、学院長のうんちく終わり。(言いたいことはまだまだあるのですがここまで)


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